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ビオトープは工事だけでは完成しない [ ・New_ビオトープのある研究所]

「ビオトープのある研究所」もあと3週間弱で造成工事が終了すると、その後は
別の施工者に変わって建築、外構工事が始まります。

僕は設計者として関わっていますが、完成を工事の完了時と考えていません。

クライアントの期待を考えれば当然の事ですが、工事関係者でもこの事を理解して
いる人はあまりいません。

設計者の役割りを「クライアントのプロジェクトを成功に導く仕事」と定義して
いるためで、今回のプロジェクトで言えば箱物としての「研究所」が完成すること、
さらに「ビオトープ」を完成させることが求められているためです。


では、ビオトープの完成とは何かと言うわけですが、それにはビオトープを定義
できていないと完成の判定ができない事になります。
僕はメーカーで新規事業を担当していた時に最も困ったのがコレです。
上司やマネージャーが新規事業を定義出来ていないため、新規事業の完了はもちろん
成否の判定が出来なかったからです。


それでビオトープの完成とは何かと言うと、ビオトープとは「生物生息空間」の事
と定義できていれば明確になります。
そのため、工事を終えただけではビオトープは完成しないと言うわけです。


これまでもビオトープの生物をどうしようかあれこれ考えていましたが、先週初めに
ある提案があり、そこから色々と調べて一つの道筋を見つけました。

ゴクラクハゼ.jpg
【ゴクラクハゼ】
スズキ目ハゼ科の淡水魚で、体長は最大で12cmほど。一般には6~10cmの
個体が多いようです。
生態は、水底に腹をつけ、砂れきや小石の間を泳ぎ回る。



ウツセミカジカ.jpg
【ウツセミカジカ】
カサゴ目カジカ科の淡水魚で、体長は最大で17cm程度。
ゴクラクハゼ同様、砂れきや小石の間を泳ぎ回り、主に夜間活動する。



トウヨシノボリ2.jpg
【トウヨシノボリ】
スズキ目ハゼ科の淡水魚で、成体の体長は4~10cm程度。
ヨシノボリの名の由来は、葦登りから来ているそうですが実際に葦に登る
事はないようです。


今回のビオトープは河川と直接つながっていないため、魚介類は自分達で調達し、
放流しなければなりません。

しかし、在来種の淡水魚はあまり流通されていませんし、県外のものが多いため
出来る限り同じ水域、水系の種類を選び、日本の固有種を保全保護するビオトープ
にしたいと思っています。

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土木工事も面白い! [ ・New_ビオトープのある研究所]

開発地は2本の道路に面していますが、接道していない側の道路には道路側溝では
なく、「排水路」が横切っています。

排水路上を自動車が通行できるようにするには、事業者側で「橋」を架けなくては
いけませんが、今回は橋ではなくボックスカルバート橋と言ってコンクリート製品の
箱型水路を設置し、上部を「橋」として利用します。

DSCF0623.jpg
■水路を撤去した後
設計図はあるものの、基本は現場合わせ。
しかし、設計したスタッフは7月末で退社し、8月から突然引き継いだため、
図面を見てもやっていい事と悪い事の区別ができません。

と言うのも、工事は事業者の資金で行うものの、完成後は管理者である市に
所有権を移して公共施設となるため、行政の技術基準に適合したものにする
必要があります。

元の設計者にメールと電話で設計意図を確認した上で、施工者が実測した
測量データを朝方受け取り、事務所に戻ってCAD図面で検証し、撤去作業が
完了した頃に現場へ出向いて指示しました。



DSCF0624.jpg
■図面で高さを説明すると即座に測量
この日、一日で既存水路の撤去からボックスカルバートの基礎、養生まで
終わらせなければいけないため、即座に決定出来るように図面を作成しておき、
現況高さがわかれば必要な数字がわかるようにしておきました。

今回は現場事務所で手計算したところで現場でチェックし、CADデータを
修正し、納まる事を確認した上で現場での指示となったわけですが、初めての
経験でしたから慎重に検討を行ないました。



DSCF0630.jpg
■測量、即座に工事
監督が測量し、丁張りを掛けて栗石基礎の天端高を伝えバックホウで栗石が投入
されると、職人さんが見る見るうちに仕上げていきます。

この後、栗石の上にはクラッシャーランで目つぶしを行ない、タンパで転圧すると
基礎コンクリートを打設します。
もし、私が高さ設定を間違えると水路の水が流れなかったり、舗装面が高くなって
しまったりと不具合が発生し、場合によっては工事のやり直しになります。


建設コンサル時代に、自分の経験不足から2度苦い経験をしたことがあったため、
「これなら大丈夫!」と思えるまで検討をしただけに、ピッタリ納まることが
分かると「ホッ♪」としました(笑)


土木工事は設計図通り行なうのが原則ですが、細かい点で現況が図面と異なる
ため、その対応方法を設計者に委ねられたわけですが、とても緊張感あり良い
勉強になりました。

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土木工事も佳境に! [ ・New_ビオトープのある研究所]

農地を転用して事業用に開発する事を「開発行為」と言って都道府県知事の許可が
必要になります。

許可の条件は事業目的や事業の継続性など様々ありますが、土地の利用が変わる
事から土木的な要求が多く、最も大きな要素が大雨の雨水流出抑制機能です。

農地は基本的に畑で土ですから、降った雨の4割が土中に浸透するものとして
扱われますが、建物を建てたり駐車場などに舗装することで9割が敷地外へ
排出されることになり、農地を闇雲に開発していくと自然災害を誘発しないよう
雨水を少しづつ場外へ排出する施設として「調整池」の設置が必要になります。

DSCF0640.jpg
■工事中の地下調整池
通常、地下調整池と言うと上部を駐車場などに利用するのが殆どですが、この
物件のクライアントさんは景観整備の邪魔になるため、地下に埋めて芝生広場
にします。

当然、工事費も高くなりますしメンテナンスもしにくくなりますが、製造ではなく
研究目的のため景観への配慮を優先しましたが、この経営判断は中々できるもの
ではありません。


この日は、既存の水路にボックスカルバート橋を敷設するための打合せでしたが、
土木工事が終わると建設会社が入れ替わるため、作業に携わっている皆さんに話の
ネタにしてもらおうと完成イメージを現場事務所に貼らせてもらいました。
DSCF0642.jpg
パース3点とビオトープのスケッチ
せっかく携わっていただくわけですから、この後、どんなものが完成するのか
楽しみにしてもらおうと思った次第です。


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JC、JKのための仕事の話 [■我が家の子育て]

高2の長女、中2の次女のために、仕事の話をしました。

「大人になる」と言うことは「社会に出て仕事をする」と同義ですから、
仕事とはどういう事か、どんな事が待っているのかを話しました。


そして希望の職業に就くために学校がある事。
なぜ学ぶ必要があるのかと言うと、その分野の基礎知識がある事、能力を持って
いる事が一緒に働く条件になっているから。

DSCF0470.jpg

しかし、生活のために働いた経験が無いためピンと来ていませんね(笑)

いずれ分かる事ですが、その時になって「父親が何度も言っていたのは、
このことだったのか!」と気付いてくれたらと思っています。

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土木と建築の違い [ ・New_ビオトープのある研究所]

土木設計を担当してくれた女性技術者が7月末で抜けたため、8月から開発業務を
引継ぐことになり、同時に建築の方も「建築確認」に入り、8月から9月は怒涛の
ように過ぎていきました!

この間に構造偽装問題で始まった「構造適合性判定」の他、延べ面積が1,000㎡を
超える建築に義務付けられる「浜松都市景観条例」、300㎡を超える建築に義務付け
られる「省エネ措置の届出「消防同意」を次々と処理していかなくてはならず、
アワアワしながら追われて過ごしていました。


その間も土木工事は雨と台風に悩まされながらも黙々と確実に進行していき、現場
からは度々、質問をいただき調べながら回答していくと言う状況でした。

DSCF0559.jpg
■地下調整池工事
この日はコンクリート製地下調整池の底版鉄筋工事の立会いでした。
完成後は地下に埋設されてしまうのと構造上重要なため、設計者として底版や
立上り部分の鉄筋径とピッチの確認をしました。


その後は、生コンの受け入れ時の品質確認です。
設計仕様通りの生コンが使用されているか、最初に確認します。

DSCF0578.jpg
■空気量の検査
生コンクリートは施工(打設)しやすいよう、4~5%の空気の泡を混入させます。
空気が多すぎても気泡だらけのスカスカのコンクリートになってしまうため、
生コン工場で製造する際にしっかり管理してもらっていますが、現場で受け入れる
際にその最終確認をして使用します。



DSCF0581.jpg
■スランプ試験
スランプ試験とは、簡単に言うと生コンクリートの流動性を確認する試験です。
方法は、高さ3cmのコーンに生コンを入れて突き固め、ひっくり返してコーンを
抜き取った後の下がり高さを測定します。

この生コンは、8cm下がっている事からスランプ8cmとなるわけですが、建築工事
と土木工事の違いはここに現れています。


建設コンサル時代にコンクリートの仕様を記載する際は、スランプ8cmとするのが
基本でしたし、それを疑ったこともありませんでしたが建築工事の場合は、
15cm以上が普通です。
スランプは15cm以上無いとポンプ圧送できないと聞いていました。


しかし、、、


DSCF0594.jpg
■生コン打設作業
難なく圧送していました!
正確には難なくではなく、何とか圧送しているそうです。
でも御覧いただくとわかるように、生コンクリートは固く、勝手に流れて
いきません。

その分、土木構造物は建築構造物よりも断面が大きく、比較的単純な形状に
なっています。
つまり、土木は固い生コンを打てるように断面が設計されたのだと思います。


一方、建築物は複雑な形状で断面も小さいため、より流動性の高い生コンを
使用するようになったのではないかと解釈しました。



DSCF0590.jpg
■均し作業
大量のコンクリートを次々に投入していくため、バイブレータで生コンを液状化
させる人、トンボやコテで均す職人さんが手際よく作業を進めます。


こうして仕上がったコンクリート構造物は、固く密実で強く、打ち放し面の肌も
とても美しいんです♪
これを見ているだけで、とてもテンションが上がります。



無礼を承知で「今日は設計者が立ち会うから?」と監督に聞いたところ、
「いつも8cmですよ!」との回答。

「スランプ8cmでもポンプで送れるんですね!」

「ギリギリですけどね~。12cmまで許容してはどうか?と言う話も出ている
 ようですよ」

と教えてくれました。


考えるに建築と土木ではその成り立ちや要求がかなり異なりますから、何となく
わからないでもないですね。
今回はとてもいい経験をさせてもらいましたから、ビオトープ工事にもぜひ
活かしたいと思っています。

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台風24号の大規模停電を考える [ ・耐震強度、地震対策]

10/4(木)付けの静岡新聞朝刊では、台風24号による静岡県内の総停電戸数は、
ピーク時(10/1 AM3時)には富士川以西で66万3400戸に及び、浜松市全域では
26.5万戸、磐田市6.3万戸、袋井市3.7万戸、掛川市3.7万戸が停電したそうです。

10/3 11時現在でも、1.7万戸が停電しているそうです。

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■10/1(月)23時の自宅
台風24号の猛威が迫る9/30(日)の23時前に停電が始まり、24時間後でも
復旧しませんでした。
これを書いている今現在でも、以前停電しているエリアが存在していますが、
我が家の電力が復旧したのは、実に36時間ぶりの長い停電となりました。

22時頃に仕事から帰宅すると子供達は既に布団の中でした。
妻が作ってくれた軽い夜食をいただき、ロウソクに火を灯し、スマホのワンセグ
で情報収集。
しかし、全国放送では殆ど情報は入ってきません。
また、携帯のネットもつながりにくい状況でした。



DSCF0476.jpg
■キャンプ用LEDライトが重宝
キャンプの際、テントの中で使用するために購入した単4型ニッケル水素電池
で駆動するLEDライトが重宝しました。
こんな感じで金具をひねって吊るせましたし、照度調節も簡単。
単4電池で使用できるため、ニッケル水素電池仕様にしています。



DSCF0480.jpg
■LEDヘッドライト
ヘッドライトで超有名な、PETZL(ペツル)社のジプカ・プラス2(廃番品)。
腕に巻いて作業中の手元を照らしたり、ヘッドライトにも超簡単に変えられます。
プラス2になって照度が向上し、使い勝手が良かったのに廃番になる際に2台
購入しとても重宝しています。


今回幸いだったのは、家が被災していないこと、水道が普通に使えた事。
無かったのは電気だけですから、家庭生活は不便でも何とかなりました。
困るのは仕事関係ですね。



我が家では「住まい」をどうするか考えた際、所有すると決めた後は
集合住宅は選択肢から外しました。

理由は災害時に対応できないと考えたから。
停電になれば、エレベーターも揚水ポンプも動きませんから、炊事はもちろん
トイレ、お風呂も事欠きます。

当時はまだオール電化が拡大している時期でしたが、エネルギーを1種類に
頼る事にどうしても違和感を感じ、プロパンガスを使用することにしました。


さらに、昨年11月より太陽光発電を稼働させました。
理由は、生活費の低減と非常時の自立発電が目的でしたが、1年も経たずに
その時が来るとは思いもしませんでした。

お陰で太陽さえ出れば、スマホの充電は可能でしたし、冷蔵庫を冷やす事も
可能でした。
ガス給湯器はAC100V駆動ですから、外部コンセントから引き抜いて延長
ケーブルにさすだけで使用できました。


今回の体験から色々学びました。
南海トラフ地震が来たらとてもこんなレベルではないですし、地球温暖化の先は
こういう台風はデフォルトと考えるべきでしょう。

では、具体的にどうするか?資金をどうするか?考えなければならないこと
やるべき事はたくさんありますね。

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【備忘録】台風24号後の状況 [ ・省エネ対策]

昨夜来襲した台風24号による状況です。

22時40分頃に停電。
アウトドア用のLEDライトやヘッドライトが活躍しました。
バルミューダの「グリーンファン」も内蔵バッテリー運転で朝まで
涼しい風を送ってくれました。

ガルバリウム縦はぜ葺きの外壁は強風に煽られて「剥がれるんじゃないか?」
と心配しましたが、朝見たところ被害はありませんでした。
ガラスの破損もなく、建物被害は見受けられません。

一方、塩害の影響で葉が薄い植物は葉枯れしていました。
ショウガはほぼ立ち枯れ状態(涙)
端正込めて育てていたライムは半数が落果してしまいました。

DSC_0004.jpg
■落果したライムと朝食
朝方も停電でしたがガスコンロでお湯は沸かせましたし、ガス給湯機は
非常用電源につないでシャワーを浴びれたのでスッキリしました。

南海トラフ地震を考慮して、オール電化を避けて敢えてプロパンガスにした
のはこう言う時のためでしたが、この12年間で数回だけですからどちらが良い
かは何とも言えませんね。


ただ、温暖化が進み今回のような台風が増えるとなると使用頻度は増すかも
しれません。
最近では、自動車のシガーソケットで動くガス給湯機がありますから、
ガス給湯機の更新時に考慮してみてはいかがでしょうか?


情報はスマホのワンセグテレビが便利ですが、ネットは混雑していてradiko
はつながりませんでした。

唯一幸いなのは、水道が使えること。
広島の水害では、上水道が長く使用できないのはかなり不便だったし辛かった
と思いますから、それだけでも幸せだと思います。

インフラ企業の方は復旧作業で大変だと思います。
今回の事を教訓に個人としてできる対策を少しづつでも進めておきます。

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